プレイステーション紛争とタンタル

プレイステーション紛争というのを知っていますか?コンゴ民主共和国の 元子ども兵士 ミシェルの話しを聞こう

かつてのゴールドラッシュのように全世界がコルタンラッシュへと向かったからです。

タンタライト原鉱石から抽出されたタンタル金属は、世界の携帯電話、ラップトップ、iPod、任天堂ゲーム機やソニーゲーム機プレイステーションに使用されていて、タンタルは電子製品を「小型化」できる希少金属です。2000年には、供給の大部分が長期契約に結び付けられていたという事実を受けて、タンタライト鉱石の価格が急騰しました。それに応じて、投機家やトレーダーは長期契約の外でタンタライト/コルタンにアクセスしようとし、タンタルの価格の上昇を引き起こしました。プレイステーション2が出たときには、タンタルへの需要が爆発しても追い付かず、SONYも困った時代がありました。加熱がさらに高騰を加速させ、その資金はコンゴの紛争資金を潤沢にしていった循環の中に、日本のわたしたちもいることからプレイステーション戦争と言われました。資料*「紛争鉱物 オーストラリアのタンタル鉱山とコンゴ民主共和国のタンタル鉱山」

タンタル紛争とかレアメタル紛争と言ってもピンとこない日本人に喚起するために、プレイステーションが爆発的にタンタルの需要を伸ばした時期の造語でした。

コンゴ民主共和国と日本 個人の気づきから社会を動かす
/資料byアジア・太平洋人権情報センター(ヒューライツ大阪)

オーストラリアでのタンタル生産はすべて西オーストラリア州のWodinga Tantalum鉱山からのもので、安いコルタンの影響で2008年に閉鎖されました。2011年に再開し、その後*2012年再び閉鎖しました

なぜ閉山となるのでしょう?それは人件費も高く、環境負荷へのトリートメントコストも高い環境立国でもあるオーストラリアは、人件費の安いコンゴ、環境コストの低いアフリカには経済効率上、採算面ではコンゴに勝てなかったからです。コンゴが紛争鉱物ならオーストラリア産だと謳えばいいというわけにはいかなくなりました。

そしてコンゴと国境のゆるい隣国からの輸出が増え、コンゴ民主共和国からのタンタル統計が出なくなりました。

コンゴのタンタル原鉱石コルタンの鉱山の呪い

タンタルを使ってものづくりをしているからといって、材料はアウトソーシングなのだから、その材質である希少金属がいったいどこから出てどこを通って中国で組み立てられたり商社を経てタンタルという金属になって日本へ入ってきているかなど知らない、無視、無関係、黙認といった態度を取る日本企業に対して、それをみえる化しようとする団体ができています。資料*ランキングを出している団体enough project
つまり供給先を探索して開示する努力をしなさいというデューデリジェンスです。世界のトップ家電製品企業と宝飾品小売業者の紛争フリーの度合いをしめされています。
ゲーム機と紛争鉱物タンタル