金属アレルギーパッチテストの項目に真鍮もステンレスもありません 白金はあってもピンク金もありません 合金について

by 黒のコーティング on 2017年11月26日
単体元素と合金の違いのおさらい
金属とは何でしょう?
「単体元素」のことだけを「金属」とカテゴライズしたとすると真鍮は金属ではないということになり、ステンレスも金属ではないよというはなしになりますが。
真鍮製のペンダントやアクセサリーはあります。
一般的に真鍮という金属がある、という通念があります。
ステンレスという名前の金種があると思いこんでいる方にステンレスは鉄が主成分と説明してもきょとんとされます。

鉄とクロムとニッケルの混ざったものがステンレスなので、皮膚科でステンレスのテストというのは存在しないのです。
真鍮は黄銅という別名もあるように、銅に亜鉛が混ざっています。

ほかにもブロンズも合金ですし、トタン、ブリキなどブレンドでなく、コーティングで名称が変わるものもあります。
金属元素のブレンドのことを合金といいます。
金属元素を一種類で純粋に使うだけでなく、用途によって混ぜて特質を利用されているため、合金やメッキなどがあります。

元素の質のほかに、材質の純度ではなく、体積の固体としての在り方で無垢という言い方があります。これは100%という質のことではありません。
無垢という表現には純粋無垢=混ざり気がないものという意味が有る一方、金属や木材など立体物の造型材料として扱う場合、「塊」を意味する使い方がされます。

例えば、裏側を抜いていたり空洞が無く、金属の塊である状態を「無垢」と表現しする場合も有ると言う事。
板張りの装飾ではないもの。
銀泊の貼られた装飾でないもの。
中身まで本物として。中身をくり抜いてあるジュエリーは無垢ではないし、プラチナなどの宝飾業界では空洞の方が主流です。
ですので、シルバーアクセサリーなどの場合、空洞の無い状態を銀の無垢と説明されることもありますし、木の丸太の椅子も中身まで詰まった無垢という表現がされます。
中身も外も全部シルバーのジュエリーもあれば、中が空洞のジュエリーもありますし、外だけ銀メッキされた指輪も存在しているし、銀と銅のブレンドされた材質もあります。ごちゃごちゃになっている方が居てもむりはありません。

白金をホワイトゴールドと取り違えている人が多くいらっしゃいますが、白金はプラチナのこと。そして真鍮という種類の金属が元素だと勘違いされますが真鍮は銅と亜鉛の合金です。ピンクゴールドも金と銅の合金です。シャンパンゴールドやローズゴールドやいろいろな名称が造られます。チタンとゴールドの合金にもいろいろな名称が付けられるでしょう。

金属アレルギーのパッチテストの項目には真鍮がありません。銅でテストして亜鉛でテストしてさて、合金は皮膚に対してどういう反応をするのか、金属イオンはどのように溶けだしてくるのでしょう。

歯科の詰め物でオールセラミック化しようと金属を除去しようとしても、歯科の接着剤に亜鉛が含まれます。仮歯の素材にも亜鉛が使用されています。微量でもアレルギー反応してしまう場合、どうすれば?

そして亜鉛を異物扱いしようとしても、亜鉛はもともと生体内に存在している必須元素です。不足すれば味覚障害になり、過剰に摂取されれば貧血になり微量なオーダーでいなければいけない。そしてこの微量元素がもともとあるからこそ、外から侵入してきた亜鉛イオンと体内の亜鉛イオンが出会ってたんぱく質の免疫に発見されやすくなると攻撃されるのが金属アレルギー反応だという研究があります。